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No.21 2009.11.6 UP
白鳥荘だより
自己紹介
 平成20年9月より白鳥荘の配置医となりました。私自身、旧市民病院近くの京王団地に隣接します中央区高志という住宅地の中で、平成6年11月、内科医院を開業し、今年で15年となります。開業当初は通うことができた元気なお年寄りがしだいに歩けなくなり、いつの間にか往診そして現在では定期的な訪問診療という形態になりました。午前の外来診療が終わると、午後は訪問診療を行っています。
 元来、特別養護老人ホームは、疾病はあるものの元気なお年寄りが生活する場と位置づけられています。医師も看護師も、生活の場である特養でその担い手である介護スタッフが安心してケアを提供できるように、ご利用者様のみならず、スタッフの健康管理へも最善の注意を払うことが主な仕事とされ、いわば縁の下の力持ちとして支える役割が任せられています。確かに医療を必要とされる利用者様を目の前にすれば、即座にその場で治療をと考えますが、高度な医療を受けられる医療機関、病院への一刻も早く手配をすることのほうが大切なのです。
 もし、限られた数の看護師さんが、現場での医療に時間をとられることがありますと、大勢のほかの利用者様への目が届かなくなる可能性もあります。
 居心地の良い環境と居心地の良い人達に囲まれながら生活することができたとしたら、そこは終の棲家となるはずです。
 平成18年から平成23年までに療養型の病床がかなりの数ですが減らされることとなり、その受け皿としてのさらなる特養の整備や在宅への誘導がなされました。特養でも看取りの機会が増え、また、がん末期の患者さんが自宅で、もしくは居心地の良い場所で最期を迎えることになります。私自身のクリニックは、平成20年8月より、居宅支援事業所と訪問看護ステーションを備えた在宅療養支援診療所となり、がん患者さんをも診療対象に含めた、24時間体制の診療所として再スタートしています。
 終の棲家で心地よくいつまでも過ごすことのできる特養と、命の長さを切実と考えさせられる在宅ホスピス、この両極端な立場の中で夢中に頑張ろうと思っています。
 いつも笑顔と笑い声の絶えない白鳥荘となるように頑張りますのでよろしくお願い致します。

在宅療養支援診療所・緩和ケア診療所
斎藤内科クリニック

院長 斎藤忠雄

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